【ESG経営】企業が木造オフィスを選ぶ理由|脱炭素社会の不動産

「なぜ、今の時代に木造なのか?」

都心のオフィス街や地方の自社ビルにおいて、木造の中大規模建築が増えていることに気づいている方も多いでしょう。

かつては「コスト削減」や「温かみ」といった文脈で語られることが多かった木造建築ですが、現在はその意味合いが大きく変化しています。

大手デベロッパーや先進的な企業がこぞって木造オフィスを採用する最大の理由。

それは、「ESG経営」における強力なソリューションになるからです。

脱炭素社会への適応が企業の生存戦略となった今、木造建築は単なる「建物」を超え、投資家やステークホルダー、そして従業員に向けた「メッセージ」としての機能を持ち始めています。

今回は、ビジネス視点で読み解く「企業が木造オフィスを選ぶべき理由」と、それがもたらす不動産価値について解説します。


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Environment(環境):炭素を「排出」する企業から「貯蔵」する企業へ

ESGの「E(環境)」において、建設業界は大きな責任を負っています。

世界のCO2排出量の約4割が建築関連と言われる中、企業が自社ビルやオフィスをどう造るかは、その企業の環境意識を測るバロメーターとなります。

「第二の森林」としての木造建築

鉄やコンクリートは製造過程で大量のCO2を排出しますが、木は成長過程でCO2を吸収し、酸素を放出します。

そして、木材として建物に使われている間も、そのCO2を内部に固定し続けます。

つまり、木造ビルを建てることは、「街の中に炭素の貯蔵庫(第二の森林)を作る」ことと同義です。

数値化できる「脱炭素」への貢献

企業には現在、サプライチェーン全体でのCO2排出量(Scope3)の削減が求められています。

木造化による「炭素固定量」や「資材製造時のCO2排出削減量」は、具体的な数値として算出可能です。

これは、統合報告書やサステナビリティレポートにおいて、株主や投資家に対する説得力のある「成果」としてアピールできます。


Social(社会):人的資本経営と「選ばれる企業」への転換

「S(社会)」の視点では、働く「人」への影響が注目されています。

労働人口が減少する日本において、優秀な人材の確保と定着(リテンション)は経営の最重要課題です。

生産性とウェルビーイングの向上

木材の香りや手触り、視覚的な柔らかさが、人のストレスを軽減し、集中力を高めることは多くの研究で実証されています(バイオフィリックデザイン)。

無機質なオフィスではなく、木の温もりを感じる空間は、従業員のウェルビーイング(心身の健康)を高め、結果として生産性の向上や創造的なアイデアの創出につながります。

採用ブランディングとしての木造オフィス

「環境に配慮したオフィスで働きたい」と考えるZ世代やミレニアル世代は増えています。

象徴的な木造オフィスを持つことは、「社員の働きやすさと環境を大切にする先進的な企業である」という強力なブランディングになり、採用活動において他社との差別化要因になります。


Governance(ガバナンス) & Economy:不動産価値と経済合理性

最後に、「G(ガバナンス)」および経済的な価値についてです。

「木造は資産価値が低い」というのは過去の話になりつつあります。

グリーンビルディングとしての評価

環境認証(LEEDやCASBEE、WELL認証など)を取得した「グリーンビルディング」は、高い賃料設定やテナント誘致のしやすさ(空室リスクの低減)に直結します。

グローバル企業を中心に、入居するオフィス選定の条件として環境性能を挙げるケースが増えており、木造化は「選ばれる物件」になるための投資と言えます。

投資マネーの呼び込み(ESG投資)

機関投資家は、ESGに配慮していない企業や不動産への投資(ダイベストメント)を引き上げる動きを見せています。

逆に言えば、木造化などの明確な脱炭素アクションは、グリーンボンドの発行やESG投資の呼び込みにおいて有利に働きます。


経営戦略としての「木造化」をどう実現するか

企業が木造オフィスを選ぶことは、単なるトレンドではありません。

それは、「環境貢献(E)」「人材確保(S)」「企業価値向上(G)」を同時に満たす、極めて合理的な経営判断です。

しかし、いざプロジェクトを進めようとすると、「コストは?」「法規制は?」「耐久性は?」といった実務的な課題に直面します。

経営層の理念を、実際の建築物として具現化するためには、木造非住宅に精通したプロフェッショナルのサポートが不可欠です。

ハウス・ベースが支援できること

ハウス・ベースでは、建築実務者様はもちろん、事業主(施主)様からの直接のご相談も承っています。

  • 企画段階での木造化メリットのまとめ
  • コストとデザインを両立する基本計画の策定
  • ESG経営のストーリーに沿った建築コンセプトの立案

「自社の新社屋を木造にしたい」

「所有不動産の建替えで木造を検討したい」

その想いを、確かな技術と戦略でカタチにします。

木造化による企業価値の最大化について、ぜひ私たちと共に語り合いましょう。

ハウス・ベース株式会社の木造化・木質化支援

非住宅用途の建築物で、木造化・木質化の更なる普及が期待されています。

諸問題を解決して、木造化・木質化を実現するには、「木が得意な実務者メンバー」による仕事が必要不可欠です。

木造非住宅ソリューションズでは、発注者の課題に対して、最適な支援をご提案します。

ハウス・ベース株式会社は、建築分野の木造化・木質化を支援するサービスである「木造非住宅ソリューションズ」を展開しています。

「木造非住宅ソリューションズ」とは、脱炭素社会実現に向けて、建築物の木造化・木質化に関する課題解決に貢献するための業務支援チームです。

◾️テーマ:「(木造化+木質化)✖️α」→木造化・木質化を追求し、更なる付加価値を創出

◾️活動の主旨:木に不慣れな人・会社を、木が得意な人・会社が支援する仕組みの構築

【主なサービス内容】

◾️広報支援:コンテンツマーケティング、WEBサイト制作、コンテンツ制作等

◾️設計支援 :設計者紹介、計画・設計サポート、設計・申請補助等

◾️実務支援 :木構造支援、施工者紹介、講師等

木造化・木質化で専門家の知見が必要な場合は、ぜひハウス・ベース株式会社までお気軽にお問合せください。

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著者

一級建築士。群馬県出身。芝浦工業大学卒業後、設計事務所・工務店・木構造材メーカー勤務を経て、2015年にハウス・ベース株式会社を起業。事業内容:住宅・建築関連の業務支援。特に非住宅用途の木造化・木質化支援(広報支援・設計支援・実務支援)に注力。木造非住宅オウンドメディア「モクプロ」を運営。

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